岩崎正弥先生(伝統・文化分野)からのメッセージ

こんにちは。教員の岩崎正弥です。私はおもに伝統継承・文化創造コース系の「伝
統建築」「伝統工芸」などの授業を担当いたします。皆様の学年担任として、皆様と
4月から一緒に勉強ができることを楽しみにいたしております。どうぞよろしくお願
い申し上げます。

私は、5年前より「伝統未来塾」という、社会人を対象とした日本文化の勉強会を
行っています。京都や大阪や名古屋などの各地にて、伝統文化のそれぞれの道でご活
躍の第一人者の方々のお仕事場に伺わせていただき、とっておきのお話を伺わせてい
ただく会です。会員の皆様は近畿各地から、遠くは首都圏や九州から、毎回10~20名
前後の方々にご参加いただいております。校舎が無くても、現地集合にて、どこでも
キャンパスになる、私ひとりが主催する学校です。

分野は染織・陶芸・金工・和紙・料亭・旅館・菓子・美術館などと幅広く、庭園や
建築など特別講師の先生による授業を加えると、開催回数は二百回を越えました。汲
めども尽きぬ豊かな日本文化を、探訪する旅は続いてゆきます。

添付した写真の一つは、今年の6月に京和傘「日吉屋」のご主人・西堀耕太郎さま
のお話を伺った折。和紙を竹の骨に張ってアマニ油を塗り終わった傘をいつも天日干
しさせてもらっているという、工房前の宝鏡寺の玄関先にて撮影いたしました。真中
で大きな傘を持っていただいているのがご主人。「伝統は革新なり」を標語に、和傘
の構造を生かした照明器具の開発にも挑戦されて、その魅力を世界に発信されてい
らっしゃる姿には、大いに勇気づけられました。後列の向って左端が私です。

もう一つの写真は、3年前の8月に数奇屋建築の泰斗・中村昌生先生(京都工芸繊
維大学名誉教授)のご講義にて、名古屋市八事の料理料亭旅館「八勝館」での授業を
賜った折、先生とご主人・女将さまのご案内にて、悠々たる庭園と数々の数奇屋座敷
を拝見した後に、「月の間」で煎茶道売茶流・高取友仙窟宗家より煎茶のふるまいを
いただきました時の風景。その後、広間座敷「行幸の間」にて受講者の皆様と美しく
おいしい懐石料理を賞味させていただきました。実際に味わってこそ、嗜んでこそ、
学んでこそ、日本の数奇屋建築への理解がますます深まるものと、改めて感じ入った
次第であります。

こうして、多くの方々のご理解とご支援をいただきつつ、「継続は力なり」という
言葉を信じて、伝説に残るような授業となることをめざして、1回1回の授業をこつこ
つと、企画し開催させていただいてまいりました。その志は「伝統文化の輝く、美し
い日本の未来を、創造する」というもの。現代の学校教育があまり教えない日本の素
晴らしい伝統文化の、真の理解者をひとりでも多く増やしてゆく。その輪を広げてゆ
くことで、日本が美しく誇りある国になってゆくことを願っております。これから
も、「伝統未来塾」の取組みは続けてゆきたいと思います。只今、来年度の開催計画
を企画構想中です。
http://www.dento-mirai.jp/dento-mirai-juku/concept00.htm

この度、伊勢の神様のお導きにより、皇學館大学の新学部の、宮川泰夫・学部長の
元に、私が参りましたからには、これまでお蔭さまにより「伝統未来塾」を通じて学
ばせていただいた沢山の知見や経験を、また頂戴した多くの方々とのご縁を、現代日
本社会学部にてこれから共に学ぶ皆様にも繋がせていただきたいと思います。ゆくゆ
くは、素晴らしい方々を伊勢学舎にもお招きをして、皆様にも講話をお聞かせしたい
し、皆様との歓談の機会をつくりたいと思っています。皆様の見識が大いに広がり高
まりますことに、お役に立てましたらと存じます。

そして誠に僭越ではありますが、私は若い皆様に、たった一人からでも、志を立
て、協力者を得て、企画を練り、実行を継続してゆくことで、この国の為に、世の為
人の為になる事を成し、社会に善き影響を与える仕事ができることを、身をもってお
示ししてゆきたいと存じます。

志が正しければ、努力が正しければ、そして神仏のご加護をいただくならば、その
夢は必ず実現するものと、私は確信いたしております。

皆様のお一人お一人の正しい志が立ちますように。正しい努力が実を結びますよう
に。心よりお祈り申し上げております。国を愛する、精進を愛する、勇者よ、来た
れ。

共に、正しい方向に、この「日本を動かす」人間となってゆきましょう。